つばナビ君と行く!まちで活躍するキーパーソン「やくも人探訪」vol.1有限会社伊藤製菓 伊藤俊次社長


こんにちは!つばナビ君です。
今日は僕が先日アップした記事「つばナビ君の気になるお店 vol.1 老舗お菓子店『クレールいとう』」と合わせて取材してきた「つばナビ君と行く!まちで活躍するキーパーソン『やくも人探訪』」の第一弾をお届けします!
(前回の記事もぜひ読んでみてください)
「地元のおいしいものを多くの人に届けたい」老舗和洋菓子店 クレールいとうの伊藤俊次社長に聞く
八雲町には、昔から続く素敵なお店がいくつもあります。その中のひとつ、和洋菓子店「クレールいとう」は、地元の人たちに愛されているお菓子屋さん。今回は、3代目の伊藤俊次社長に、お菓子造りへの想いとこれからの夢についてお話を聞いてきました。

幅広いジャンルの菓子を手掛ける3代目
「祖父が菓子屋に奉公に出されたのが始まりです。祖母とは倶知安辺りで出会ったみたいですね。」
伊藤社長は3代目。おじいさんの代から続くお菓子作りの技術と伝統をしっかり受け継ぎながら、和菓子だけでなく洋菓子やパン作りにも力を入れています。でも、子供の頃からお店を継ごうとは思っていなかったそうです。
「全く考えていませんでした。気づけばこの道に入っていましたね。」
お父さんとの改まった会話は少なかったそうで、特に「これを大事にしろ」という教えがあったわけではないそう。それでも、10年以上社長として奮闘しながら、「クレールいとう」の味を守りつつ、新しいことにも挑戦しています。

地元の味を届けるために
創業当初から人気のあるお菓子は、「千両」「さくらもち」「月見だんご」「どら焼き」など。昔ながらの味を守りながらも、時代に合わせてアレンジもしているそうです。
店内には、季節ごとにさまざまな種類のお菓子が並び、訪れるたびに違った楽しみ方ができるのも魅力のひとつ。春には桜の香るプリン、夏にはひまわりのねりきり、秋には栗やかぼちゃのスイーツなど、季節感を味わえる工夫がされています。また、クリスマスには人気の定番クリスマスケーキのほか、シュトーレンも販売し、多くの人に親しまれています。
お店を継いで苦労したことも…。
「事務作業をしながら製造もしなきゃいけないのが大変ですね。頭の切り替えが難しいんです。」
経営について自信が持てるような出来事があったか聞いてみると、「まだそんな体験はない」と笑う伊藤社長。しかし、2022年の新店舗への移転後、お店の認知度が上がり、町内外から新しいお客様が訪れるようになったそうです。
「『初めて来ました』って言われることが増えましたね。客層も変わってきたなと感じます。」
地元の食材を活かしたお菓子作りにも力を入れていて、その影響も感じることがあるとか。「『うちのこれ使ってみない?』って言われると、『あ、いろいろと知ってもらえているのかも?』って思いますね。」

地域とのつながりを大切に
「クレールいとう」は、八雲町では数少ない常時手作りのパンが買えるお店としても人気です。
まず、八雲駅前の「まるみ食堂」とコラボした「二海カレーパン」。こちらは八雲町産の牛乳と二つの海の恵みのオリジナルホワイトカレーを使用した特製ご当地グルメカレーパンで、現在は「丘の駅(八雲町情報交流物産館丘の駅)」のみで土日祝日に販売されています。
続いて、2023年には函館の「スパイス二朗」とコラボし、揚げないカレーパン「マサラロティ」を開発。スパイスの強いカレーに合うもっちりとしたパンや、揚げずに焼く製法を採用するなどの工夫が凝らされています。ただし、こちらは常時販売されているわけではないため、事前にお店のインスタグラムなどで販売情報を確認することをおすすめします。
さらに、地元の「服部醸造」の味噌を使った「味噌プリン」もイベントなどで販売され、その濃厚な味わいが評判となりました。
「チーズ工房小栗」とのコラボで生まれた「チーズスフレ『八雲』」も人気商品です。グラスフェッド牛乳から作るセミハードチーズ「ペレ」を使用し、しっとりとした口溶けと濃厚な味わいが特徴のケーキです。
また、八雲町落部地区でさつまいも「べにはるか」を生産している森岡農園とコラボした「森岡さんのさつまいも」シリーズも贈答品として人気を集めています。
八雲産黒毛和牛100%のA5和牛を使った「八雲和牛ハンバーガー」や、ブランド養殖トラウトサーモン「二海サーモン」を使った「二海サーモンサンド」など、地元の食材を活かしたハンバーガーもイベントで販売され、大人気となっています(お店では購入できません)。
さらに、八雲町産の牛乳100%を使用したソフトクリームも季節を問わず人気があり、一度は途絶えた八雲町発祥のバター飴を町の協力を得て復活させるなど、地元の食文化を守る活動にも取り組んでいます。
「クレールいとう」は、地元の人々に支えられながら長く続いてきました。その秘訣を聞いてみると、伊藤社長は「難しいことはわかりませんが、イベントなどに誘われたらできるだけ参加したいなぁと思っています」と話してくれました。地域とのつながりを大事にしながら、お店を守り続けているんですね。

未来へ向けての挑戦
最後に、これからの目標を聞いてみました。
「ミッションを達成するためにも、地元の食材をもっと知って、どうアレンジできるかを考えたいですね。」
地元のおいしいものを、多くの人に届けること。それが「クレールいとう」の大切な想い。伝統を受け継ぎながら、新しい道を探していく伊藤社長の挑戦は、まだまだ続きます!

つばナビ君の編集後記
今回の取材を通じて、伝統を大切にしながらも、地域の食材を活かし新しい挑戦を続ける伊藤社長のこだわりと情熱に深く感動しました。
つばナビ君も、地元の魅力をもっと発信し、多くの人に知ってもらいたいです。これからも「やくも人探訪」を通じて、八雲町の素敵な人々の魅力をお届けしていきます!
※2025年1月28日取材。商品の価格などの情報は変更されている場合があります。詳しくは店舗にお問い合わせください。

クレールいとう(Claire ITO)
- 住所
- 〒049-3107 北海道二海郡八雲町本町234−4
- 営業時間
- 月〜土曜 9:00〜18:00
日曜 10:00〜18:00
- 定休日
- 元日
- 電話番号
- 0137-62-2856